3 マサチューセッツ州のレギュレーション
もう一つクリアしないといけないのが、レギュレーションとライセンスのことだ。そもそも日本では、禁漁期に入っているこの時期にアメリカでは川釣りができるのかという根本的な問題である。そこでこれもインターネットを使って探すと、マサチューセッツ州政府が運営するウエブサイトに、Fishing & Huntingという項目があり、中に入っていくと州内の釣りの情報に触れることができた。わかったことは以下のことである。
魚の種類や川や湖によって異なるが、州内の主要な河川のトラウト釣りに関しては日本のような禁漁期間がなく一年中釣りができる。キープできる魚は一日3匹まで。サイズの制約はない。またウエブ内の州地図には無数の釣りスポットが明示されていた。それぞれに、川か止水なのか、ボートのアクセスができるか、キャッチアンドリリース区間か、関連したウエブがあるかなどの情報がある。魚を放流した時期、数、場所の情報についても知ることができた。その他にも、釣りにはどんな道具が必要なのかといった初心者向けのページもあり、実際に初心者向けのレッスンの開催もしているようだった。意外だったのは餌釣りに関する情報もあったこと。なんとなくアメリカではみんなフライフィッシングをやっているものと思っていたがそうでもないらしい。釣りをまったくやったことがない人に一から教えるような内容も充実しており、川や湖が釣り場として、広く利用されることを目指しているように感じた。
日本で言う入漁券、つまりライセンスは、non-resident 3日券が$23.30だった。ちなみにnon-resident の年券は$39.50 。オンラインで購入できるというので早速申し込むことにする。名前や生年月日のデータを記入するのは当然だが、身長、体重をフィートやポンドに換算して入れること、目や髪の毛の色をも記入するのが物珍しかった。フォームにすべてを記入するものの、受け付けられない。何度試してもダメなので、仕方なくメールで問い合わせてみる。すると、住所やメルアドは米国内のものでなければ受付けないのだそうだ。でもいったん受付けた後は、外国のものに変更することができるからそうしておくれいうことであった。困ったなと思案した末に、滞在予定のホテルのものを入れることにする。住所は入ったが、ホテルはメルアドを公表しておらず困った。やむを得ず予約していたニューヨークでの観光ツアーを主催する会社のものを入れたところ受理され、すぐにオンラインでライセンスが送られてきた。手に入れることができたのである。
しかし、無断でメルアドを利用したことが、このあとちょっとした騒ぎを起こすことになった。